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INTERVIEW : DJ NOEMI「自分の作りたいもの」 (vol.01)

2024年5月16日
読了時間: 4分

更新日:2024年6月9日


英語版も閲覧可能


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眠らない街新宿の一角の古びた喫茶店のアンティークな風景から少し浮く人影が見れる。これはライターのメウ、グラフィックデザイナーのサン、そして今回の主人公、東京で活躍しているDJのSci-Fi Noemiの3人で行われた対談である。ビターなコーヒーを囲って今までの道のり、音楽とDJ、そして「芸術」について熱く語った日の記録である。


サン:今日はわざわざありがとう!

Noemi:こちらこそ!どんな感じで答えたらいい?

メウ:じゃあ、早速だけど、




ー Sci-Fi Noemiの由来は?ー

当初はSci-Fi(サイファイ)だけで活動しており、性別が分からない名前にしたかったそう。またSci-Fiというのは、憧れていたスコットランドの3人組バンドbisの、ギターボーカルのSci-Fi Stevenから名前を付けた。


ー DJを始めたきっかけ ー

もともとDJ自体に興味がなく、やりたいと思ったことがなかったらしいが、DJを始めたきっかけは自然な流れだったと語る。大学生の時にサウンドクラウドをよく聴いていた彼女は、ネット上にはない音楽があることを知った。サウンドクラウドとは、音声ファイル共有サービスのこと。ユーザーは作成した音声ファイルを投稿して、他の人に聞いてもらうことができる。

プロのアーティストから一般のユーザーまで幅広く活用されており、オリジナルの音楽が投稿されている。

レコードやカセットからでしか聴くことができないアナログ音源を、当初はコレクションとして楽しんでいたが、周りの人からDJを勧められ、MIXをとるようになっていった。大学3年生の時に、コロナ禍により配られた給付金で、ターンテーブルとスピーカーを購入した。


学生時代は、再試を受けるぐらい音楽に苦手意識を持っていた。そんな自分がDJをするなんて思っていなかった。



ー 音楽のルーツについて ー

彼女の音楽のルーツとなっているのは、バウンシーテクノとハッピーハー

ドコア。彼女の中で、バウンシーテクノやハッピーハードコアは、躁鬱感というイメージを持っている音楽と語った。


一見明るいのだが、その明るさは命が途切れる寸前の爆発してしまいそうな寂しさを感じてしまうそう。騒がしくて楽しいメロディの中に、急に悲しい音が入ってくる。誰しもが躁鬱感を抱えている。



「ハッピーだけが人生じゃない、

自身に向き合う時間を与えてくれる音楽」


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BEYOND SCI-FI NOEMI


DJ以外に好きなことを聞いてみると

「絵を描くことかな〜」と少し照れたよう

に答えた。

絵と向き合う時間を大切にしており、現在は自身が出演するステージのフライヤーなども手がけているそう。フライヤーは、何百枚も下書きし、お気に入りの1枚に色付けしている。絵からのイメージでMIXを繋げるなども行なっている。


ー 学生時代は「絵」がコンプレックス ー

美大出身の彼女にとって、初めての挫折は大学受験。

高校3年生の時、受験に備えてデッサンを学んでいたが、サザエの殻を1時間で描くという内容に心が折れてしまい、描き切ることができなかった。このことが原因で、デッサンではなく小論文で美大を受験した。以降、彼女にとって「絵が描けない」ということが大きなコンプレックスとなってしまった。


ー コンプレックスの源は? ー

曽祖父が画家、母親はイラストレーターとして活動しており、アートな家系で生まれ育った。中学生の時は、「この家系に生まれたから絵が描ける」といった自信を持っていたそうだが、大学受験勉強時に「絵を描く」には努力が必要で、生まれ持ったものではないと知り、今までが自身の思い込みだったことに気づいた。

「努力や情熱から逃げてしまったんだよね。だから絵が描けないことで『アイデンティティの喪失』のような感覚になった。」


ー 絵ともう一度向き合おうと思ったきっかけは、『ナルト』 ー

コロナ禍に見た『ナルト』に心が奪われてしまい、「『ナルト』の二次創作がしたい!」と思ったことがもう一度に絵にトライするチャンスとなった。

それまでは、「絵は、精度が高くないといけない芸術。何かを真似したものではなく、オリジナリティがあるものではないといけない」と語った。

しかし、『ナルト』にハマったことで、「その人が見たもの、触れたことが感動となって何かしらの形にすることに意味がある」と感じ、今までコンプレックスとなって固まっていたプライドが一気に消え去ったと情熱的に話してくれた。


その後、大学卒業後に、デッサン教室に通い始めた。


「芸術は言い分であって、相手がどう思うかは関係ない。写真を撮ること、真似し

て絵を描くこと、なんでも形にすること自体が芸術だと感じたことで、自分のレベルに恥じることはないと思うようになった」


絵に対して抱いた終わりの感情が、今の彼女を作り出した原点となった。


ー 将来はどうしていきたい? ー

SciFi-Noemiとして将来どうしていきたいか尋ねると、「DJとして活動していくと

いうよりは、MIXをメインに自己満程度に続けていきたいかな」と力強く語った。

「DJを嫌いにならないで、続けていくことが10年後の目標かな。」



「なんか自我が完全に崩壊したね。

『なんだ、これが全部芸術なんだ。

こんなものなのか』

って思った。」




 
 
 

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